そもそも愛国心ってなんだ?

 

人間は自分の帰属するものに愛着を持つ傾向にあるようだ。

われわれは国で言えばもちろん日本に帰属し、そしてもっと細かく言うと、各都道府県や、市町村に帰属する。

そしてオリンピックを見れば日本の選手を応援し、高校野球を見れば自分の出身都道府県の高校を応援し、結果に一喜一憂する。

 

去年は世界的舞台で活躍する日本人が多くでた。

北村さん、谷さん、松井さん、イチローさんetc.…あげだすと枚挙にいとまがない。

そして彼らの活躍が報道されるたびによく聞かれたのが、「同じ日本人として誇りを感じる」的発言。

 

ボクはこういう発言を聞くと、どうしても首を傾げたくなってしまう。

 

たしかにイチローさんとかはすごい、すごすぎると思う。

その偉大さは世界的に認められるに値することだろう。

 

でも、でも…

すごいのは活躍した彼らであって、はっきり言ってボクらはまったくすごくない。

なのに同じ日本人というだけで、一体感を感じることができ、誇りを共有することができる。

それはなにもスポーツだけの話ではなく、経済とかでも同じなのだろう。

GDPが何位だとか、コクサイテキチイとか。

そして畢竟、そういうものを通して間接的に得られる評価とか名誉みたいなものが愛国心につながるんではないかなー、とボクは思っている。

 

 

でもさっきも少し書いたけど、ボクはそういうものに懐疑的だ。

自分とは直接関係ないのに、周りからはすごいとか言われたり思われたりしても、だからどうなんや、と思ってしまう。

外国の方に「日本のGDPはすごいですね!」とか言われても、ボクには「はぁ」としか言いようがない。

そんなハリボテみたいな誇りを持つよりは、周りの評価は低くても、自分自身の中に誇れるものを持ちたいと思う。

 

 

でも歴史を紐解けば、戦争とか民族的対立ってほとんどコクサイテキチイとかメイヨを競っておきてるみたい。

一部の国家のトップにとってはそれが自己実現になるのかもしれないけど、そのために国民はていよく踊らされているだけのような気がする…といったら言い過ぎだろうか。

実際、そういうことを通じて誇りを感じる人が多いというか、ほとんどだからそれも不自然ではないのかもしれないけど、ボクにはひどくむなしく思えてしまう。